結成10年「康士坦的變化球」、日本初公演:「眠月線列車」の最終目標を語る
結成10年以上の台湾インディーズバンド康士坦的變化球、初の海外公演で日本へ。『風傳媒』の独占インタビューに応じた。(撮影:黄信維)
結成10年以上の台湾インディーズバンド康士坦的變化球(KST、コンスタンの変化球)が初の海外公演で日本を訪れ、公演前に『風傳媒』の独占インタビューに応じた。新アルバム『眠月線』のリリース以降、1年以上続いているツアーについて語った。今回の東京公演も『眠月線』の旅を日本に持ち込むものである。初めての日本公演について、各メンバーは興奮を隠せなかった。
康士坦的變化球は、ボーカル兼ギターのARNY、Creed、ボーカル兼ベースの金毛、ボーカル兼ドラムの小米で構成されている。これまで主に歌詞のないポストロックを中心に活動し、楽曲の雰囲気からファンに「EMO(エモ)バンド」と呼ばれていた。
『眠月線』アルバムの創作の発想について、ARNYは当初、旅のような感覚を作りたかったと語る。最初は台湾の最南端の駅を想像していたが、議論の中で小米が阿里山の眠月線林道を思いついた。未知の心境をメロディーにし、それぞれの心の中にある眠月線となった。ツアー中の各公演、各参加者が共にこの列車に乗り、心の向かう場所へ向かっているのだという。
左から順に、ボーカル兼ギターのARNY、ボーカル兼ドラムの小米、ボーカル兼ベースの金毛、ボーカル兼ギターのCreed(康士坦的變化球 提供)初の日本公演は流行の聖地・渋谷で より大きな目標があると語る
初めての日本公演が日本の流行の聖地である渋谷で行われ、会場のduo MUSIC EXCHANGEは地元の重要なライブ会場である。康士坦的變化球は「浮現祭日本篇」に参加し、『眠月線』の旅を日本に持ち込んだ。これはバンドにとって大きな飛躍である。
バンド結成から10年以上経過し、特別な瞬間があったかという質問に、ARNYはバンドらしい回答をした。記憶は常に更新されているため、通常アルバムを完成させたり、大規模な公演を終えたりするたびに、少しずつ突破口を開いていく。時間の変化とともに、バンドにもより広大な目標ができるという。
小米は、メンバーが家族のように最も重要だと感じていると補足した。2021年のツアー時、2枚目のアルバムリリース後のツアーで、4人で初めて未知の旅に出た。当時はまだパンデミック中で、桃園空港で宇宙飛行士のような格好をしていた。隔離服、ゴーグルなど、まるで宇宙飛行士のような装いで、4人だけで助け合いながら、別々になる心配もしていた。出国時も帰国時も10日以上の隔離が必要で、少なくとも1ヶ月以上の時間がかかり、その印象は非常に強烈だった。その時期の物語は後に「長寧1008」という曲になった。
康士坦的變化球、初の海外公演で日本へ(康士坦的變化球 提供)ファンからは「EMOバンド」と ARNY:創作は新しい感覚に進化する
「擱淺的人」「美好的事可不可以發生在我身上」などの曲を作り、多くのファンが自身の状況に当てはめ、「EMO(エモ)バンド」と呼ばれるようになった。ARNYは、ファン自身も感じ取っているように、多くのことは双方向であると語る。曲を作り終えた後、ファンの反応も影響を与える。感情的に重い曲も、長く歌っていると元の意味合いとは異なってくる。もはや創作当初の出発点とは違い、別の新しい感覚に進化している。歌う度に、少しずつ変化していくという。
前の2枚のアルバムと比べ、新作『眠月線』ではボーカルの比率が大幅に増え、各メンバーの声の配置も以前の純粋なユニゾンとは異なり、層が増した。今回、ギターのラオシュー(老鼠)が初めて新曲「情話」でリードボーカルを務めた。ドラマーの小米も歌唱レッスンを受け、より多くの発声方法を練習した。彼女は笑いながら、「歌を学ぶことで、意外にも先生と友達になった。体力が足りないことがわかり、ハイキングに誘われたり、寝付きが悪いと知って、ウイスキーをくれたりした。そんな良き師、良き友が身近にいることに感謝している」と語った。
他の4人のメンバーもそれぞれ個人で創作し、主にツアーの合間を利用して、グループでアルバムを組み立てた。2023年、『眠月線』の列車は台北を出発し、海外の様々な都市を訪れた。今年も再び躍演劇団とFREESチームと協力して2.0『眠月線』世界ツアーを再開。日本公演終了後、眠月線の列車はさらに遠くへ向かう。釜山、ソウル、メルボルン、カナダ、さらには再びアメリカなども含め、眠月線の宇宙を拡大し、世界中の様々な場所を訪れ続ける予定である。
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